今回は、「〜割」と「パーセント」などの「割合」、文字と式を使って、数式で表現したいと思います。
文字と式は、小6や中1で習う方が多いかと思います。
ここでは、中学校の数学での文字と式を考えて、とくに「〜割」と「パーセント」などの「割合」について説明していきます。
「〜割」と「パーセント」などの「割合」の考え方自体は小学校で習いますので、
文字と式の6年のやり方の復習にもなるのではないかと思います。
じつは、中学校の数学での文字と式での「〜割」「パーセント」など「割合」の話はカンタンなんです。
でも、苦手とする方も多いんです。
カンタンなのにできなくてわるかったね!
どうせ頭が悪いですよ!
と思わないでください。
できない理由は、中学校の数学の文字と式ではなく、
小学校で習った「割合」の理解が不足しているからという可能性が高いです。
なので、たんじゅんに、数字での「〜割」「パーセント」など「割合」を理解してしまえばいいわけです。
そうすれば、自動的に文字と式での「〜割」「パーセント」などの「割合」の問題もできるようになります。
いまさら小学校の内容を勉強するのは恥ずかしい!
と思いますよね。
ヒトに聞くのは恥ずかしいかもしれませんが、このサイトで勉強すれば、恥ずかしい思いをすることはありません。
なので、すこしでも理解に不安がある方は、シッカリ復習して、身につけてくださいね。
というわけで、まずは数字での「〜割」と「パーセント」などの「割合」について、その考え方の復習をします。
その次に、文字と式を使った「〜割」と「パーセント」などの「割合」の表し方を説明したいと思います。
「〜割」ってなに?シッカリ理解したいあなたはこちらをどうぞ
「〜割」とは?まずは数字で考えてみましょう(割合の復習)
「〜割」は、私たちの生活の中でもよく使われています。
たとえば、スーパーにいくと、
今日はお肉が3割引だよ!
といった感じで使われたりします。
他にも、テレビで野球をみていると、
イチロー選手は3割をこえる打率を残しています
といった感じでも使われたりしています。
「割合」とは?「〜割」とちがうの?
「割合」とは、いま対象としていることすべてのうち、
注目しているものの量がどれだけあるか、を表現したものです。
「〜割」というのは、すべてを10としたときにどれだけあるか、を表しています。
「割合」というのは、すべてをいくつにするかは特に決まっていません。
3割というのは、すべてを10にしたときに、その10のうちの3ということになります。
4割なら、すべてを10としたときの、そのうちの4を、
5割なら、すべてを10としたときの、そのうちの5(10のうちの5なので、半分)を
表していることになります。
イチローが3割バッターというのは、全部で10回打ったら、そのうち3回ヒットになる、という意味になるわけです。
割合と、3割バッターの「〜割」は同じ字ですが、違うものなので気をつけましょう。
[mathjax]
「〜割」は、「分数」で表現することができます。
全部で10のうち3なので、
\( \frac{3}{10} \)
と書けます。
このように、全部を分母に、興味あるものを分子にした分数を「割合」といいます。
割合が分数でかけるなら、もちろん「小数」でも書けます。
3割なら、割合は\( \frac{3}{10} \)なので、割合の小数形は 0.3 となります。
なんで割合をつかうの?
たとえば、イチロー選手が何本ヒットを打つか考えてみましょう。
じゃあ200回打ったときに何本ヒットになるの?
って知りたいとします。
全部で200回です。
いまわかっているのは、3割という、10回うったら3本ヒットになるってことです。
なので、10回うつことでグループ分けしてみます。
200回は、10回が20個あります。
10回打つときには、3本ヒットになります。
200回では、それが20個あるので、3×20=60本が全部のヒットの数となります。
200回とかならいいですけど、
247回打ったときは?
って質問には即答しずらいですよね。
このように、「〜割」ってのは、不便なんです。
計算がめんどくさくなります。
もっとカンタンに計算できないの?
って思いますよね。
じつは「割合」を使うとカンタンに計算できるんです。
\(200× \frac{3}{10} = 60\)本
と計算することができるんです。
(上で考えた200回を10回の20個に分けた計算と一致していますよね)
247本でもへっちゃらです。
\(247× \frac{3}{10} = 74.1\)本
でカンタンに計算できてしまいます。
このように、「〜割」は、「割合」に変えることで、ラクに計算することができます。
ん?でもイマイチよくわからないなぁ〜
と思われるかもしれません。
次は、この計算の意味を解説しますね
割合の便利な使い方
なにか「知りたい量」があるときに、
知りたい量の「割合」がわかっていれば、「全体の量」を使うことで、
(全体の量)×(割合)=(知りたい量)・・・①式
という計算から知りたい量を求めることができるんです。
このように、割合がわかっていると、ラクができるわけです。
ちなみに、①式を書き直すと、
\((割合)= \frac{知りたい量}{全体の量} \)
とも書けます。
なので、割合を求めるときには、(全体の量)と(知りたい量)がわかればいいわけです。
これ、じつは、割合の定義なんです。
定義っていうのは、これはこういうものだと決めますね、ってやつです。
信号は青で進め・赤で止まれと決まっていますが、別に赤で進んで青で止まると決めてもいいわけです。
このように、定義はヒトが決めたルールのことです。
割合ってなに?っていったら、それはこう決めました、ってのが定義になります。
そしてこれが割合の定義式です。
\((割合)=\frac{(知りたい量)}{(全体の量)}\)
ここから、
(全体の量)×(割合)=(知りたい量)・・・①式
が導かれるのですが、今回は話の都合上、定義の説明をあとにしたわけです。
「〜割」と「割合」は別のものなので、気をつけてね
ここで注意点なのですが、
3割だから、(全体の量)× 3 としないように気をつけましょう!
3割は、割合でいうと、\( \frac{3}{10} \) なので、
なにかの3割を求めるときには、
(全体の量)× \(\frac{3}{10}\)
として計算します。
また、スーパーの3割とか、野球の3割バッターといったような「〜割」は、
(割合)×10をした値が使われています。
割合 0.3 だけ値引だよ!とか
割合 0.3 でヒット打つよ!とか
いうと言いにくいし、わかりにくいですよね。
そんなスーパーで買いたくないですよね。
なので、普段は10倍して、「〜割」という書き方に変えて、使いやすくしているわけです。
というわけで、「〜割」と「割合」はキチンと区別して理解しておきましょう!
「パーセント」ってなに?シッカリ理解したいあなたはこちらをどうぞ
次は、「パーセント」について考えてみましょう。
といっても、じつは、「〜割」と「パーセント」は、まったく同じ考え方なんです。
ただし、ちがう点が1つだけあります。
それが、パーセントは全体を100として考える。
ということです。
(ちなみに「〜割」の場合は、全体を10として考えました)
例えば,3パーセントを「分数」で表現すると、
全部で100のうち3なので、
\( \frac{3}{100} \)
と書けるわけです。
小数なら、3% = \( \frac{3}{100} \) = 0.03 になります。
「〜割」のときと同じで、これは「パーセント」を「割合」に変える考え方です。
パーセントの使い方ですが、
なにか「知りたい量」があるときに、パーセントから割合を出します。
知りたい量の「割合」がわかっていれば、「全体の量」を使うことで、
\((全体の量)×(割合)=(知りたい量)\)
という式から、知りたい量を求めることができます。
(これは上で定義した割合の定義式から導かれました)
注意点なのですが、
3パーセントだから、(全体の量)× 3 としないように気をつけましょう!
3パーセントは、割合でいうと、\(\frac{3}{100}\) ですので、
なにかの3パーセントを求めるときには、
(全体の量)× \(\frac{3}{100}\)
として計算します。
もしパーセントが知りたいなら、
\((パーセント)=(割合)×100\)
なので、
\((パーセント)= \frac{(知りたい量)}{(全体の量)}×100\)
とすればオッケーです。
このことから、「〜割」や「パーセント」は、「割合」にすることで、同じ考え方で理解できることがわかりました。
「割合」を文字と式で表現したいあなたはこちらをどうぞ
ここからは、割合について、「〜割」や「パーセント」などについて、文字と式を使って表現してみたいと思います。
(例題1−1)
(解答1−1)
4割引なので、10−4=6で、もともとの6割で買えたことになります。
6割というのは、割合でいうと、\( \frac{6}{10} \)となります。
割合がわかると、以下の式が使えます。
\((知りたい量)=(全体の量)×(割合)\)
いま知りたいのは、定価4割引の値段(定価6割の値段)です
\((知りたい定価6割の値段)=(もともとの値段)×(割合)\)
\((知りたい定価6割の値段)= 200 × \frac{6}{10} =120\)
として求まります。
(例題1−2)
(解答1−2)
m 割引なので、もとの (10− m)割で買えたことになります。
(10− m) 割というのは、割合でいうと、\( \frac{10− m}{10} \)となります。
割合がわかると、以下の式が使えます。
\((知りたい量)=(全体の量)×(割合)\)
いま知りたいのは、定価 m 割引の値段(定価(10− m)割の値段)です
\((知りたい定価(10− m)割の値段)=(もともとの値段)×(割合)\)
\((知りたい定価(10− m)割の値段)= 200 × \frac{10− m}{10} = 20(10− m)\)
として求まります。
(例題2−1)
(解答2−1)
5%を割合になおすと、\(\frac{5}{100}\) です
以下の式
\((知りたい量)=(全体の量)×(割合)\)
今回、全体の量は1200円で、割合は\(\frac{5}{100}\) となります。
(知りたい消費税の金額)= 1200×\(\frac{5}{100}\) = 60円
として計算できます。
(例題2−2)
(解答)
a %を割合になおすと、\(\frac{a}{100}\) です
以下の式
\((知りたい量)=(全体の量)×(割合)\)
今回、全体の量は1200円で、割合は\(\frac{a}{100}\)となります。
(知りたい消費税の金額)= 1200×\(\frac{a}{100}\) = 12a 円
として計算できます。
というわけで、練習問題を用意したので、チャレンジしてみてください↓
【問題】「割合」に関係する量を文字や式で表現する練習
(通信制限など気になる方は、1番下に解答があります)
今回のまとめ
今回は「〜割」と「パーセント」などの「割合」について解説しました。
ここでは、文字と式が難しいというよりは、「割合」の考え方をシッカリ理解してもらえるように詳しく解説しました。
「〜割」や「パーセント」の考え方は「割合」を通じて結びつけられることがわかりました。
また、割合を使うことで,計算がラクになることも理解してもらえたかと思います。
文字と式での割合の出題は、消費税や食塩水などのパーセントの扱い方や
原価から利益を含ませた定価や定価の割引の値段など、「〜割」などの問題がよく出題されます。
例題や練習問題を解きながら、混同することなく1つずつ理解しながら解いていくようにしましょう!
というわけで、本記事では「〜割」と「パーセント」などの「割合」について、問題動画とともに解説しました。
問題解答はこちらです↓
\(【問題】追加予定 \)
★「文字と式」の記事はこちらにまとめてあります↓

今日の話はこれくらいにするかのぉ

あ、先生!告知をさせてください

おーそうじゃった

実はいろんなお悩みを聞いているんです

勉強しなきゃって思ってるのに、思ったようにできないクマ

わからない問題があると、やる気なくしちゃう

1人で勉強してると、行きずまっちゃうブーン

誰しもそんな経験があると思います。
実は、そんなあなたが
勉強が継続できる
成績アップ、志望校合格できる
勉強を楽しめるようになる
ためのペースメーカーをやっています。
あなたの勉強のお手伝いをしますってことです。
具体的にはザピエルくんに説明してもらうかのぉ
ザピエルくんお願い!

はい先生!
ペースメーカーというのは、
もしもあなたが、
- やる気が続かない
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なら、私たちが、あなたのために、
一緒に勉強する(丸つけや解説する)ことをやりながら、
あなたの勉強をサポートするという仕組みです。
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ご興味のあるあなたは、詳しことはこちらにありますので、よかったらどうぞ↓
「【中学生 高校生 社会人】勉強のペースメーカーはいかがでしょう【受験 入試 資格試験】」
不明な点があったら、お気軽にお問い合わせください

というわけで、ザピエルくん、あとはお願い!


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