
今回は、こんな質問をいただきました!
[mathjax]

\( x^2 + xy - 4x - y + 3 \) を因数分解してください

今回は、xとyの2文字を含んだ式の因数分解のようですね。
では先生!お願いします~

ザビエルくん、ありがとう!
今回は、複数の文字 xとyをふくむ、因数分解のようじゃな
こういう式の因数分解には、「ポイントとなる考え方」があるんじゃ

数学はひらめき!という場合もあるんじゃが、
因数分解では、「パターンが決まっている」んじゃ

おはようございます!先生!

お~ハッチくん、おはよう
因数分解はいくつかのパターンが決まっておるから、
まずは、本記事のやり方を身につけるのじゃ

わかりました!ではよろしくお願いします!

というわけで、本記事を読めば、
高校数学の因数分解の、
重要なパターンの1つを身につけることができるんですね

そのとおりじゃ
では、はじめるかのぉ~
【数学 質問解答】高校生の因数分解2(2つの文字を含んだ式)【高校数学 数A 因数分解】

今回の問題はなんじゃったかのぉ

\( x^2 + xy - 4x - y + 3 \) を因数分解してください、です!

ありがとう!
まずは、解答だけ知りたい!って方向けに、
解答を書いておくかのぉ
解答例

\( x^2 + xy - 4x - y + 3 \)
\( = xy - y + x^2 - 4x + 3 \)
\( = y(x - 1) + (x - 1)(x - 3) \)
\( = (x - 1)(x + y - 3) \)
これで答えじゃ

ん???
なんで、こんな式変形するんですか?
よくわからないです・・・

複雑な式じゃし、わからなくてもだいじょうぶじゃ
これから1つひとつ、シッカリ解説していくからのぉ

よかったです!お願いします!

では、解説をはじめるかのぉ
まずどの因数分解でもそうなんじゃが、
因数分解するには、まず、「式の特徴」をシッカリみて、方針を決めるんじゃ
因数分解では、まず、式の特徴をシッカリつかむ

でも、「式の特徴」って、何をみるんですか?

まず「文字の種類」をみるんじゃ。
今回の式は、文字が2つ使われておるじゃろ

はい!xとyが使われています

そうじゃ
そしたら次に、
xとyについて、それぞれ、「次数(じすう)」を考えるんじゃ
式の文字それぞれの「次数(じすう)」を調べる

先生、「次数(じすう)」ってなんでしたっけ?

次数はとても重要じゃから、
シッカリ理解しておくようにするのじゃ
お~い、にゃんこくん、次数の解説記事を教えておくれ

ありがとうございます!読んでみます!

では話をもどすとするかのぉ
\( x^2 + xy - 4x - y + 3 \) の、xとyの次数を考えておったんじゃ

どうやって、次数を考えるんですか?

xとyを別々に考えるのがポイントじゃ
xの次数を考える時は、
xだけ文字と考えて、他の文字(今回はy)は数字だと考えるんじゃ

つまり、
\( x^2 + xy - 4x - y + 3 \) という式は、
\( x^2 + x - 4x - 1 + 3 \) のように、
yを数字のように考えるんじゃ
この例では、y=1として考えておる。
数字はなんでもよくて、yを数字として考えれればオッケーじゃ

なるほどです!
\( x^2 + x - 4x - 1 + 3 \) という式なら、
xの次数は、2次になりますね!

そのとおりじゃ
もし、なぜ、xの次数が2次?と思うなら、
上の次数の解説記事を読みなおしておくんじゃぞ~
では、yの次数はどうなるか考えてごらん

えっと~
今度はyの次数を考えるから、xは数字と考えるんですよね?
イメージしやすいように、x=1 としてみると、
\( x^2 + xy - 4x - y + 3 \) という式は、
\( 1^2 + y - 4 - y + 3 \) のように考えることができますよね。
すると、yの次数は、「1次」となりますよね?

そのとおりじゃ!
これで、式の中の文字の次数を調べれたのぉ。
では次のステップにいくとするかのぉ
「式を整理」をする:次数の低い文字をつかう

なぜ、次数を調べたんですか?

問題の式にふくまれる文字、xとyのうち、
次数が低い文字は知りたかったんじゃ
どっちじゃったかのぉ?

えっと~
xが2次で、yが1次だったので、
次数が低いのは、yでした!

では次は、式を、yについて整理するのじゃ

なぜyなのですか?

因数分解する式に含まれている文字中で、
次数が一番低い文字じゃからじゃよ

ということは、
次数が低い文字をみつけて、その文字について整理する
のがポイントなんですか?

そのとおりじゃ
今回の因数分解のポイントは、
「次数が低い文字をみつけて、その文字について整理する」
なんじゃ

なるほどです!
でも、「その文字について整理する」って、具体的にどうするんですか?

その文字について、
「降べきの順(こうべきのじゅん)」に書きかえればオッケーじゃ
「降べきの順」とは?

先生!神戸木の順?ってなんですか?

神戸の木じゃないぞ
「降べきの順」じゃよ
イメージとしては、階段を下りるような順番に並べるってことなんじゃ

たとえば、
\( 3x -5 + x^2 \) という式があったとするじゃろ?
すると、この式は、3つの項( \( 3x, -5, x^2 \) )でできておる
それぞれの項の(xについての)次数は、1次、0次、2次となっておるわけじゃ
これを「降べきの順」に並べるというのは、
2次⇒1次⇒0次の順に項を並べかえることなんじゃ

ということは、
\( 3x -5 + x^2 \) を降べきの順にならべると、
\( x^2 + 3x -5\) でいいんですか?

そのとおりじゃ
\( x^2 + 3x -5\) の式のそれぞれの項は、
2次、1次、0次のように、
左から右に次数が下がっておるわけじゃ
これを降べきの順というわけじゃな
階段を下りてるようじゃろ?

なるほどです!
複数の文字をふくむ式を、降べきの順に並べかえる

では話をもとに戻すかのぉ
\( x^2 + xy - 4x - y + 3 \) という式は、
yの方が次数が低いので、yについて整理するところじゃったわけじゃ
つまり、yについて、降べきの順にならべかえるんじゃ

えっと~
でもこの式には、y以外にxもあるので、どうすればいいんですか?

yについて整理するときには、他の文字は数字のように考えればいいんじゃ

なるほど!
じゃあ
\( x^2 + xy - 4x - y + 3 \) という式は、
yについて整理するから、
yについて降べきの順にならべかえればいいですよね?
xは数字だと考えて・・・
すると、
\( xy - y + x^2 - 4x+ 3 \)
でいいですか??

そのとおりじゃ
xy - y + x^2 - 4x+ 3 の式は、
(yの1次式)+(yの0次式)という形をしておるわけじゃ。
つまり、xは考えずに降べきの順にしたわけじゃ

なるほどです!
では、この後はどうするんですか?

(yの1次式)+(yの0次式)という形をしておるから、
これを因数分解することを考えるわけじゃ。

(yの1次式)+(yの0次式)は、
(yの1次式)と(yの0次式)の2つの項でできておると考えられる。
だから、これら2つの項に、共通因数がみつかれば、
因数分解できるのになぁ~
と発想するんじゃ

なるほど!
でも、
xy - y + x^2 - 4x + 3 の
(yの1次式)と(yの0次式)には、共通因数はなさそうですね・・・

そうじゃな
そのままではない
じゃあ、それぞれ2つの項を変形してみたらどうだろう?!
と考えるわけじゃ

なるほどです!

まずは、(yの1次式)の部分だけみてみるかのぉ
\( xy - y \) は、共通因数yをもっているわけじゃ
だから、yでくくってみるんじゃ

\( xy - y \)
\( = y(x - 1) \)
ですね!

そのとおりじゃ
次は、(yの0次式)の部分だけみてみるんじゃ

\( x^2 - 4x + 3 \)
\( = ( x - 1)(x - 3) \)
と因数分解できますね!

そうじゃな!
では、もとの式を考えてみよう
xy - y + x^2 - 4x + 3
= y(x - 1) + ( x - 1)(x - 3)
となったわけじゃ

なぜ、こんな変形をしたんじゃったかのぉ?

y(x - 1) + ( x - 1)(x - 3) という式について、
(yの1次式)と(yの0次式)の2つの項に、共通因数がみつかれば、
因数分解できるのになぁ~
と考えてたからです!

そのとおりじゃ!
では、共通因数はあるかのぉ?

\( y(x - 1) + ( x - 1)(x - 3) \) の2つの項には、
どちらも、 \( (x - 1) \) が因数にあります!

では、共通因数 \( (x - 1) \) でくくってごらん

えっと~
\( y(x - 1) + ( x - 1)(x - 3) \)
\( = (x - 1)??? \)
わからないです~なんか複雑ですね・・・

文字がたくさん出てくるとわかりにくいじゃろ
こういうときは、かたまりを1文字でおきかえて考えるといいんじゃ
\( (x - 1) \) を たとえば、A
\( (x - 3) \) を たとえば、B とか1文字で考えてみるんじゃ

なるほど!
じゃあ、
\( y(x - 1) + ( x - 1)(x - 3) \)
\( = yA + AB \)
\( = A(y + B) \)
となりますよね?

そのとおりじゃ
もしも、これで正しいかな?って思ったら、
展開して、同じになるか確かめればいいんじゃ

はい!たしかめたら、だいじょうぶでした!
なので、正しくくくれてることが確認できました!

よろしい!
1つひとつ確認しながら進むのが、確実に得点するポイントじゃ
では、AとBをもとにもどしてごらん

はい!
AとBをもとにもどすと、
\( A(y + B) \)
\( = (x - 1)(y + x -3) \)
これでいいんですか?

ふむ、それで正解じゃ
ただ、こまかいことをいうと、アルファベット順に書くのがいいから、
\( (x - 1)(y + x -3) \)
\( = (x - 1)(x + y -3) \)
とするのがキレイじゃな

なるほどです!

というわけで、今回は、
「複数文字をふくむ式の因数分解」の解説じゃったわけじゃ
次数の低い文字に着目して整理する!
これが今回のポイントじゃ

ありがとうございました!
でも先生、今回は、次数が低い文字がありましたけど、
もし、どの文字も同じ次数だったら、どうすればいいんですか?

いい質問じゃ
答えは、「どの文字に着目してもいい」となる。
特に決まりはないので、好みで選んでいいわけじゃ
ただし、その式に「他の特徴」があれば、
その特徴を活かした式変形をすることになる
「式の特徴」によっては、
公式を使うといった「因数分解のパターン」が決まってくることがあるんじゃな

このやり方以外にも、因数分解のパターンがあるってことですね

そのとおりじゃ
それらのパターンを1つひとつ身につけていけば、
自然とどれを使えばいいのか、見えてくるようになるんじゃ
ただし、ポイントをシッカリ理解しながら学ぶことが大事じゃぞ
問題数をたくさんやればいい、というものでもないんじゃ

なるほどです!わかりました!

いえいえ、ハッチくんも勉強がんばるんじゃぞ。

はい!がんばります!

では、にゃんこくん、復習におすすめの記事をおねがい!
復習しておくとよい内容

は~い、先生
今回の復習は、以下の記事がおすすめにゃん
★「共通因数」で「くくる」とは?についてだにゃん↓
『【数学】「共通因数」で「くくる」とは?なぜする必要があるの?【中学数学 因数分解】』
★「共通因数でくくる問題」についてだにゃん↓
『【数学 質問解答】因数分解の難問(共通因数をくくる問題)【中学数学 中3 因数分解】(質問ありがとうございました!)』
★「次数」についてだにゃん↓

にゃんこくん、ありがとう!
というわけで、
ザピエルく~ん、あとよろしく!


あ、先生!告知をさせてください

おーそうじゃった

実はいろんなお悩みを聞いているんです

勉強しなきゃって思ってるのに、思ったようにできないクマ

わからない問題があると、やる気なくしちゃう

1人で勉強してると、行きずまっちゃうブーン

誰しもそんな経験があると思います。
実は、そんなあなたが
勉強が継続できる
成績アップ、志望校合格できる
勉強を楽しめるようになる
ためのペースメーカーをやっています。
あなたの勉強のお手伝いをしますってことです。
具体的にはザピエルくんに説明してもらうかのぉ
ザピエルくんお願い!

はい先生!
ペースメーカーというのは、
もしもあなたが、
- やる気が続かない
- 励ましてほしい
- 勉強を教えてほしい
なら、私たちが、あなたのために、
一緒に勉強する(丸つけや解説する)ことをやりながら、
あなたの勉強をサポートするという仕組みです。
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ご興味のあるあなたは、詳しことはこちらにありますので、よかったらどうぞ↓
「【中学生 高校生 社会人】勉強のペースメーカーはいかがでしょう【受験 入試 資格試験】」
不明な点があったら、お気軽にお問い合わせください

というわけで、ザピエルくん、あとはお願い!


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