今回は「因数分解」のやり方を解説します。
因数分解には、大きく分けて、2つのやり方があります。
今回は、1つめのやり方で、”たすきがけ”と呼ばれるやり方になります。
なにそれ?
と思われるかもしれません。
でも、だいじょうぶです。
たすきがけって、なんか聞いたことある!
あーたすきがけって苦手!
なにやってるのかよくわからない!
ってあなたのために、
本記事では、
なんで ”たすきがけ” っていうの?から、
たすきがけの考え方
たすきがけのやり方
などをサクッとまとめました。
【数学】因数分解のやり方①:たすきがけ(係数比較の考え方)【中学数学 中3 因数分解】
まずは因数分解とは?をかんたんに説明しておきますね。
因数分解(いんすうぶんかい)とは
「因数分解」という言葉をシッカリ知っておきましょう。
因数(いんすう)は、「かけ算」のことで、分解とは、「小さくする」ことです。
の意味になります。
[mathjax]
因数分解の例には、たとえば、こんなのがあります↓
あー因数分解ってこんなのだよね!
と思ってもらえたのではないでしょうか。
因数分解のポイントは、
因数分解をすることで、
「たし算(ひき算)」のつながりを、
「かけ算」のつながりに変えている
ということです。
ちなみに、なぜ、かけ算のつながりに変えるの?って思いますヨネ
その理由はこちらにあります。よかったらどうぞ↓
では本題に戻りますね。
”たすきがけ”による因数分解のやり方とは
この問題をやってみましょう。
たすきがけの手順は以下になります。
①、\(x^2 \) の係数と、定数項の数字に注目します。
★\( x^2 \)の係数は、1です。
★定数項は、2です。
②、①の数字について、それぞれ、2つの数字のかけ算であらわしてみます
★かけ算して、\( x^2 \)の係数1になるパターンは、
1×1
があります。
( (-1)×(-1)もあるのですが、\(x^2 \) の係数では考えなくて大丈夫です)
★かけ算して、定数項の数字2になるパターンは、
1×2
(-1)×(-2)
があります。
これを、このように書きます。
1 | 1 | ① 1 |
1 | 2 | ② 2 |
①は、1×1=1
②は、1×2=2
のように、ななめにかけ算します
(-1)×(-2)でも同じように、
1 | -1 | ① -1 |
1 | -2 | ② -2 |
ななめにかけ算して、
①は、1× (-1) = -1
②は、1× (-2) = -2
ななめにかけ算する形が、
たすきがけに似ているので、
この計算を ”たすきがけ” と呼んでいます。
話を元に戻しますネ
③.かけ算した結果をたして、\(x\) の係数と同じになるパターンをさがす
1 | 1 | ① 1 |
1 | 2 | ② 2 |
この表の、①と②をたし算します。
1+ 2= 3
この3を、因数分解したい式の\(x\) の係数と比べます。
\( x^2 +3x+2\) なので、 \(x\) の係数は、3です。
なので、上の計算の3と一致しています。
もうひとつのパターンを考えてみます。
1 | -1 | ① -1 |
1 | -2 | ② -2 |
この表の、①と②をたし算します。
(-1)+ (-2)= ー3
この-3を、因数分解したい式の\(x\) の係数と比べます。
\( x^2 +3x+2\) なので、 \(x\) の係数は、3です。
なので、上の計算の-3と一致していません。
ここからは、一致したパターンだけ使います。
④、( )( ) の形に書く
\(x\) の係数と一致したのは、この表でした。
1 | 1 | ① 1 |
1 | 2 | ② 2 |
この表を、以下のようにみればオッケーです
(x | +1) | ① 1 |
(x | +2) | ② 2 |
そして、答えは、
(x + 1)(x + 2)
として出来上がりです。
たすきがけって意外と簡単じゃないですか?
でも、たすきがけのやり方だけを説明すると、
どうしてこんな計算をするの?
と感じるのではないでしょうか。
そこで、そのなぜ?の理由を、以下で解説しました。
因数分解の考え方とは
因数分解は、以下のような式変形でした
ポイントは、
になります。
という問題を考えてみます。
( )があるので、計算するためには、
( )をはずす必要があります。
はずし方を思いつくには、式の形をよーくみるのがコツです。
すると、
\( (x+1)(x+2) \) は、
\( (a+b)(c+d) \)
の形をしているので、
「分配法則」を使って ( )をはずすことができます。
え?分配法則ってなんだっけ?ってあなたはこちらをどうぞ↓
(分配法則)
\( (a+b)(c+d) = ac + ad + bc + bd\)
分配法則を使って、\( (x+1)(x+2) \) を展開してみますね
a = x, b = 1, c = x, d = 2 になっています。
なので、
\( (a+b)(c+d) = ac + ad + bc + bd\)
\( (x+1)(x+2) = x × x + x ×2+1×x+1×2\)
\( = x^2 + 2x+1x+1×2\)
\( = x^2 + (1+2)x+1×2\)
となっています。
1+2=3, 1×2=2
なのですが、わざわざ計算せずにそのままにしておきました。
式の展開の、最初と最後をくらべてみますね。
この式をよくみると、
(x+1) の1と、(x+2) の2をつかって、
たし算した1+2が、\(x\) の係数(けいすう)になっていて、
かけ算した1×2が、\(x\) がない、数字の部分(定数項)になっています。
係数ってなんだっけ?ってあなたはこちらをどうぞ↓
因数分解には、この計算の逆を考えます。
たとえば、この問題をみてみましょう
これは、展開の逆を考えます。
つまり、
\( x^2 +3x+2 \)
\( = x^2 + (1+2)x+1×2 \)
\( = (x+1)(x+2) \)
とすれば答えです。
たしかに因数分解できてるけど、
前もって展開を知ってたからできたんじゃん!
と思われるかもしれません。
たしかにそうですね。
では、展開を知らなくてもできるように、因数分解の考え方を示しますネ。
因数分解したい式の数字の部分(定数項)
\( x^2 +3x+2\)
の2に注目します。
かけて2(定数項)になる組み合わせを考えます。
2 = 1×2, -1×-2
の2パターンがあります。
これがわかったら、この2パターンについて、
それぞれたし算をします。
1×2のときは、1+2=3
-1×-2のときは、(-1)+(-2)=-3
この結果と、因数分解したい式の、xの項の係数を比べます。
\( x^2 +3x+2 \)
なので、xの項の係数は、3です。
つまり、
1×2のときは、1+2=3で、xの項の係数と一致しています。
なので、この組み合わせを使います。
(-1)×(-2)のときは、(-1)+(-2)をします。
(-1)+(-2)=(-1)
となり、xの項の係数とちがいます。
なので、この組み合わせはつかいません。
なので、因数分解には、1と2を使って、
(x+1)(x+2)
と書けます。
これで因数分解完了です☆
じつは、これら説明をまとめて、サクッとかいたのが、
たすきがけの表なんです。
1 | 1 | ① 1 |
1 | 2 | ② 2 |
↓
(x | +1) | ① 1 |
(x | +2) | ② 2 |
まとめると、因数分解は、次の3ステップでできます。
これをひとまとまりに、サクッと書ける方法として、
”たすきがけ” がよく使われます。
今回は、たすきがけのやり方を解説しました。
また、たすきがけの計算の意味もわかってもらえてのではないでしょうか。
というわけで、本記事では、因数分解のたすきがけのやり方をまとめました。


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