【数学・質問解答】分数の数列の和の求め方(部分分数分解)【高校 数学 数列 数学A】(質問ありがとうございます!)

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部分分数分解数列
部分分数分解
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今回は、こんな質問をいただきました↓

 

部分分数分解

むずかしくみえるかもしれませんが、よ~くみると、これは「分数のたし算」とみることができます。

 

ただし、項がたくさんあったり、文字nを含んでいます。

なので、求める S は、nを使って表現することになります。

 

また、分母の変化のしかたに規則性があります。

 

1項目は1、2項目は1+2、となっていて、

n項目は1+2+・・・+nと規則的に変化していることもわかります。

 

1~n項の間の第k項の分母は、1+2+3+・・・+k と表現できそうです

 

 

このような「文字を使った分数のたし算」は、

部分分数分解(ぶぶんぶんすうぶんかい)」という解き方があります。

 

 

そこで本記事では、部分分数分解の考え方をまじえながら、解答解説をまとめたいと思います。

 

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【数学・質問解答】分数の数列の和の求め方(部分分数分解)【高校 数学 数学 数学A】(質問ありがとうございます!)

[mathjax]

まず解答だけでいい!って方はこちらをどうぞ↓

 

 

解説をしていきますね。

ポイント1:「∑ (シグマ)の記号」

まず知っておかないといけないのが、「∑ (シグマ)の記号」です。

∑ は、たくさんのたし算をかんたんに書くために使われます。

むずかしそうにみえますが、じつはラクするために使われている記号なんですね^^

 

ポイント2:自然数の和の公式

つぎに、「自然数の和」についてです。

 

自然数の和というのは、

1+2+3+・・・+n

ってやつです。

 

自然数の和の求め方は、こちらをどうぞ↓

 

(結果だけ書いておくと)

「自然数の和の公式」と呼ばれるもので、

\(1+2+3+・・・+n=\frac{n(n+1)}{2}\)

となります。

 

 

この2つをふまえて、問題の式を変形してみたいと思います。

次の和 S を求めてください

\( S = 1 + \frac{1}{1+2} + \frac{1}{1+2+3} + … + \frac{1}{1+2+3+…+n} \)

このSについて、自然数の和の公式
\( 1+2+3+・・・+n =  \frac{1}{2}n(n+1) \)

を使って書き換えてみます。

 

\( S = 1 + \frac{1}{1+2} + \frac{1}{1+2+3} + … + \frac{1}{1+2+3+…+n} \)
\(= 1 + \frac{1}{1+2} + \frac{1}{1+2+3} + … + \frac{1}{\frac{1}{2}n(n+1)} \)
\(= 1 + \frac{1}{1+2} + \frac{1}{1+2+3} + … + \frac{2}{n(n+1)} \)
\(= \frac{1}{1} + \frac{1}{1+2} + \frac{1}{1+2+3} + … + \frac{2}{n(n+1)} \)
\(= \sum_{k=1}^{n} \frac{2}{k(k+1)} \)
\(= 2\sum_{k=1}^{n} \frac{1}{k(k+1)} \)

 

と変形することができます。

 

ここからは、最初に紹介した「部分分数分解」のテクニックが使えます。

ポイント3:部分分数分解とは?

\( \frac{1}{k(k+1)} \)

は、以下のように変形することができます。

 

\( \frac{1}{k(k+1)} \)
\( = \frac{1}{k} - \frac{1}{(k+1)} \)

(逆に計算してみて、成り立つか確かめてみましょう☆)

 

この変形の特徴は、2点あります。

①、1つの分数を、2つの分数にわけている
②、2つの分数の引き算にしている

 

このような変形を、「部分分数分解」と呼んでいます。

 

 

でも、こんな変形して、なんの意味があるの?

 

 

と思われるかもしれません。

 

実は、たくさんの項の和を求める時に威力を発揮するんです。

 

どういうことか、以下の変形をみてみてください♪

 

\( 2\sum_{k=1}^{n} \frac{1}{k(k+1)} \)

まず部分分数分解します。

 

\(= 2\sum_{k=1}^{n} (\frac{1}{k} - \frac{1}{(k+1)} ) \)

∑の記号を使わずに書きなおしてみます。

 

\(= 2 ×\{ ( \frac{1}{1} - \frac{1}{2}) +  ( \frac{1}{2} - \frac{1}{3}) + … +  ( \frac{1}{n-1} - \frac{1}{n}) +  ( \frac{1}{n} - \frac{1}{n+1}) \}\)

( )の場所をかえてみます。

 

\(= 2 ×\{ \frac{1}{1} + ( \frac{1}{2} ー  \frac{1}{2}) + (\frac{1}{3} - \frac{1}{3}) + … +  (\frac{1}{n-1} - \frac{1}{n-1}) + (\frac{1}{n}-\frac{1}{n})  - \frac{1}{n+1}) \}\)

+とーの絶対値が等しい分数があり、それらを互いに計算すると、ゼロになります。

 

\(= 2 ×\{ \frac{1}{1}  - \frac{1}{n+1}) \}\)

残ったのは、この2項だけです!

もう少し計算して整理します。

 

\(=  \frac{2}{n+1} \)

となり、これが答えになります。

 

 

 

 

今回の計算のポイントをまとめたいと思います。

 

\( S = 1 + \frac{1}{1+2} + \frac{1}{1+2+3} + … + \frac{1}{1+2+3+…+n} \)

自然数の和の公式を使います。

 

\(= 1 + \frac{1}{1+2} + \frac{1}{1+2+3} + … + \frac{2}{n(n+1)} \)

∑で書きなおしてみます(見通しがよくなります)

 

\(= 2\sum_{k=1}^{n} \frac{1}{k(k+1)} \)

部分分数分解をします。

 

\(= 2\sum_{k=1}^{n} (\frac{1}{k} - \frac{1}{(k+1)} ) \)

∑を使わずに書いてみます。

 

\(= 2 ×\{ ( \frac{1}{1} - \frac{1}{2}) +  ( \frac{1}{2} - \frac{1}{3}) + … +  ( \frac{1}{n-1} - \frac{1}{n}) +  ( \frac{1}{n} - \frac{1}{n+1}) \}\)

同じ絶対値の分数同士を計算します。

 

\(= 2 ×\{ \frac{1}{1}  - \frac{1}{n+1}) \}\)

残ったのは、最初と最後の項だけです。これを整理して、

 

\(S =  \frac{2}{n+1} \)

が答えになります。

 

まとめ

部分分数分解をすることで、1つだったものを2つにわけ、引き算にかえれることがわかりました。

 

すると多くの項がたがいに消えて、少しの項だけが残りました。

 

これが、部分分数分解のメリットだったわけです。

 

 

部分分数分解は、入試ではよく見る典型的なパターンですので、シッカリ理解してくださいね☆

 

 

というわけで、今回は、部分分数分解をつかった数列の和の問題の解説をしました。

 

 

こちらもどうぞ↓

 

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秘書ザピエル
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数学おじさん
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