
今回は、こんな質問をいただきました!
「1辺3cmの正方形の紙を使って、下の図のように1枚ずつ並べていきます。
この時、重なった部分が1辺1cmの正方形になっています。
この紙を10枚並べる時、全体の長さを求めてください」

平方根の利用 かざりの全体の長さ あいだ先生 oj3math

ザピエルくん、ありがとう
今回の問題は、文章題じゃな
また、正方形の対角線の長さが関係しているから、
平方根が出てきそうじゃ
平方根+文章題じゃから、
「平方根の利用」
についての問題というわけじゃな

先生、こんにちは!
今回は文章題のようですね!
文章題って苦手なんです・・・

トンちゃん、こんにちは
文章題は、苦手とする方も多いんじゃな
中学数学の問題には2つのタイプがあって、
①、計算問題
②、文章理解からの計算問題(文章題)
というものじゃな
今回の問題は、2つ目のパターンじゃ
2つ目は、まず文章を理解して、式を組み立てる必要があるんじゃ
式が組み立てられれば、あとは計算すればいいから、
①と同じ問題になるんじゃ

文章題は、計算する前に考えるんですよね〜
どう、考えればいいの?
ってなっちゃうんですよ

そうじゃな
やみくもに、なんとなく、考えるんじゃなくて、
考えるのにも考え方があるんじゃよ
考え方のコツを理解しておくと、
いろいろな文章題で使えるんじゃよ

わかりました!
じゃあ、文章題の考え方のコツをシッカリ理解したいと思うブー

そうじゃな
ちなみに、今回の問題では、平方根を使うんじゃが、
平方根ってなに?
平方根が苦手!
ってあなたは、まずは平方根を理解してほしいんじゃ
下に解説記事をまとめておるから、
よかったら参考にしてほしいんじゃ
お〜い、にゃんこくん、平方根の解説記事を教えてくれる!?


今回の記事を読むと、
①、平方根の利用の解き方がわかる
②、文章題で使える、考え方を理解できる
といったメリットがあるんですね!

そのとおりじゃ
では解説をはじめるかのぉ
【数学 質問解答】「平方根の利用」の、わかりやすい、考え方・解き方はこちらです(文章題)【平方根 中3 中学数学】(質問ありがとうございました!)

今回は、Twitterでも解説をしたので、
そちらからも引用することがあるんじゃな

わかりました!

まずは、考え方を説明するかのぉ
「たくさん〜した」という問題の考え方とは

今回の問題では、「10個並べた」となっているんじゃ
このように、「たくさん〜する・した」の問題では、
いきなり全部考えないのがポイントなんじゃ
10個並べるんであれば、いきなり10個を考えないわけじゃ

え!?
10個並べたときの長さを知りたいのに、
10個並べたときを考えないのですか?

そうなんじゃよ
山登りを考えてみてごらん
いきなり頂上を目指すのもいいが、
まずはとりあえず、途中の休憩所を目指す
という考え方もあるわけじゃ
数学の問題でも、
難しい問題になるほど、
いきなり頂上を目指すのが難しい問題が出てくるんじゃよ
じゃから、
とりあえずは、答えじゃないけど、ここまでやってみるか
といった、(ある意味いい加減な)やり方が重要なんじゃ
別の言い方をすると、
問題は、できるだけ「小さい状態にして考える」
というわけじゃな

そうなんですね〜
じゃあ、具体的に、今回の問題では、どうすればいいんですか?
まずは、1番小さい状態を考えてみる

まず最初は、与えられた問題での、
1番小さい状態を考えてみるんじゃよ
今回の問題で、1番小さい状態は、
1枚並べたときじゃな
まず、そのときの全体の長さを、考えてみるんじゃよ
できれば、自分で図を書いてみてほしいんじゃ
図はこんな感じじゃ

1辺が3cmの正方形を1つ書いてますね
このときの、全体の長さは、正方形の対角線の長さになってますね
正方形の対角線の長さは、直角三角形の辺の比を使えばいいんですね
1:1:√2
を使って、
1辺が3cmの正方形なら、
対角線は、その √2 倍の 3√2 cm になりますね!

そのとおりじゃ
ちなみに、正方形を対角線で切った直角三角形は、
三角じょうぎの小さい方の形と同じなんじゃよ

なるほどです!
これで1枚の時の全体の長さはわかったブー
次は、どうすればいいブー?
2番目に小さい状態を考えてみる

上で考えたのは、1番小さい状態じゃったな
今回の問題では、1枚並べたときじゃったわけじゃ
次は、2番目に小さい状態を考えてみるんじゃよ

ってことは、2枚並べたときを考えればいいんですか?

そのとおりじゃ
このときどうなっているか、
まずは、図を書いてみることが大事じゃ
図が書いてあればわかる方も増えるんじゃが、
図をかくこと自体がむずかしいことなんじゃよ
だから、解答を見れば図が書いてあっても、
自分でゼロから書いてみるとか、
日頃から図を書く練習をすることも大事なんじゃ

わかりました!
図はたくさん書いてみるブー

その意気じゃ!
今回の図は、こんな感じじゃな

2枚に増えてますね
2枚は重なった部分がありますね
そして、赤で示したのが、求める全体の長さですね!

そのとおりじゃ
この赤の全体の長さを求めたいわけじゃな
どうしたら良いじゃろうか?

う〜ん、重なってるので、求めにくいブ〜
重なってなければ、求まるんだけどブー

その考え方はとても良い発想じゃよ
できないことあったら、こうだったらできるのに!
と発想するのが重要なんじゃ
すると、できないことをあいまいに考える状態から、
できないことと、できることの違いを考えれる状態になるんじゃ
問題がより具体的になっているわけじゃ
これは大きな違いなんじゃよ
この問題でいうと、重なりがない場合なら求まりそうと思いついたら、
重なりがない図を考えてみてごらん

えっと〜
こんな感じですか?

すばらしい!
この図から、重なりをなくすと、
全体の長さは、対角線2本分になるわけじゃ
だから、重なりがないなら、
全体の長さは、2 個 × 3√2 cm となるわけじゃな

はい!
でも次はどうしたらいいか・・・

次は、重なっている状態と、比べてみるんじゃよ
こんな感じに図を書いてみると、分かりやすいかのぉ

上の正方形2つが、重なっているときの図じゃ
下の正方形2つが、重なっていないときの図じゃな
この2つを比べてみてほしいんじゃよ

あ!
上と下の差は、1辺1cmの正方形(重なっている部分)1個分ですね!

そうなんじゃよ
これがわかれば、しめたものじゃ
ここが図にできるかが、正解への別れ道にもなるかのぉ
では、2枚のときの、全体の長さは計算できるかのぉ

えっと〜
重なっていないときの全体の長さから、
重なった部分の正方形の対角線の長さを引けばいいですよね?
だから、
重なっていないときの全体の長さは、
2 個 × 3√2 cm
重なった部分の正方形の対角線の長さは、
√2 cm
なので、
求める全体の長さは、
2 個 × 3√2 cm ー √2 cm
でいいんですか?

そのとおりじゃ!
これで、2枚並べたときの、全体の長さがもとまったのぉ
では、3番目に小さい状態を考えてみるかのぉ
図は書けるかな?

えっと〜
・・・書けないブ〜

図を書くのは、意外にむずかしいんじゃよ
だから、書けなくても、気にしなくてだいじょうぶじゃ
図を書いてみると、こんな感じなんじゃ

求めたい全体の長さは、上の図の赤で書いた長さじゃな
下の図は、重なりをなくした図じゃ
これらは2枚の時と同じ感覚で書いているんじゃな
すると、重なりがある時と、ない時で、どう、ちがうか考えてほしいんじゃ

図にあるように、
1辺1cm の小さいの正方形の対角線の2個分だけ違います!

そのとおりじゃ
これらのことを使うと、
赤で書かれた全体の長さは、
重なってない時の全体の長さから、
小さい正方形の対角線2本分を引けばいい
となるわけじゃ

なるほどです!
じゃあ、
求める全体の長さ = 3個 × 3√2 cm ー 2 × √2 cm
でいいんですか?

そのとおりじゃ
これで、3枚の時の、全体の長さがもとまったのぉ
次に、2枚の時と、3枚の時を、比べてみてほしいんじゃよ

えっと〜
全体の長さを比べてみるブー
2枚並べた時は、
2 個 × 3√2 cm ー √2 cm
3枚並べた時は、
3個 × 3√2 cm ー 2 × √2 cm
でした!

これら2つを比べて、
なにか規則性はないだろうか?
と考えてみるんじゃ

う〜ん、なんだろうなぁ
わからないブー

もう一度まとめておくと、こんな感じじゃな
2枚並べた時は、
2 個 × 3√2 cm ー √2 cm
3枚並べた時は、
3個 × 3√2 cm ー 2 × √2 cm

これをこう書いても同じじゃろ?
2枚並べた時は、
2 個 × 3√2 cm ー 1 × √2 cm
3枚並べた時は、
3個 × 3√2 cm ー 2 × √2 cm

2枚並べた時に、1× が、つけ加わってますね!

そのとおりじゃ
これらのうち、枚数が変わった時に、
変わらない部分
変わる部分
があるじゃろ
それを考えてほしいんじゃ
これはとても大事な考え方じゃ

えっと〜
変わってないのは、緑色で書くと、
2枚並べた時は、
2 個 × 3√2 cm ー 1 × √2 cm
3枚並べた時は、
3個 × 3√2 cm ー 2 × √2 cm
です!

そのとおりじゃ
では、変わる部分を考えてごらん

えっと〜
変わってるのは、オレンジ色で書くと、
2枚並べた時は、
2個 × 3√2 cm ー 1 × √2 cm
3枚並べた時は、
3個 × 3√2 cm ー 2 × √2 cm
です!

そのとおりじゃ
今、2枚と3枚を考えたわけじゃ
では、N枚を考えてみようかのぉ
N枚でも、変わらない部分は同じなわけじゃ
つまり、
2枚並べた時は、
2個 × 3√2 cm ー 1 × √2 cm
3枚並べた時は、
3個 × 3√2 cm ー 2 × √2 cm
ならば、
N 枚並べた時は、
? 個 × 3√2 cm ー ? × √2 cm
というように、変わらない部分はそのまま使えるわけじゃ

なるほどです!
では、あとは、? が何かを考えればいいわけですね!

そのとおりじゃよ
?は並べる枚数によって、変わっている部分じゃ
2枚並べた時は、
2個 × 3√2 cm ー 1 × √2 cm
じゃったわけじゃな
これをN 枚並べた時と比べてみるんじゃ
? 個 × 3√2 cm ー ? × √2 cm
と比べてみると、
最初の?は、2枚並べる時に2だから、同じ数字になっていることがわかる
後ろの?は、2枚並べる時に1だから、
並べる枚数2より1だけ少ない数だとわかるわけじゃ
つまり、
N 枚並べた時の全体の長さは、
N 個 × 3√2 cm ー (N−1) × √2 cm
と予想できるわけじゃ

え?予想ってどういう意味ですか?
これが正解じゃないのですか?

今、2枚並べた時だけから、規則性を考えたんじゃ
つまり、他の枚数を並べた時に、同じ規則性かどうか、
確かめてみる必要があるんじゃ

なるほどです!
どう、たしかめればいいんですか?

3枚並べる時を考えてみようかのぉ
3枚並べた時は、
3個 × 3√2 cm ー 2 × √2 cm
だったわけじゃ
つまり、最初の変わる部分3は、
並べた数3と同じ数なわけじゃ
また、次の変わる部分2は、
並べた数3から、1引いた数になっておる
この規則は、上で調べた2枚並べた時と同じ規則じゃな
4枚並べた時、5枚並べた時、6枚並べた時、・・・
と増やしていっても、同じ規則になりそうじゃ
つまり、
N 枚並べた時は、
N 個 × 3√2 cm ー (N−1) × √2 cm
と考えればいい
と結論づけるわけじゃな

なるほどです!
じゃあ、問題の、10枚並べたときの全体の長さは、
どう求めればいいのですか?

いま、N 枚並べた時の全体の長さは、
N 個 × 3√2 cm ー (N−1) × √2 cm
と表せているわけじゃな
だから、10枚並べた時を考えるなら、
N=10を入れればいいわけじゃ
つまり、
10 個 × 3√2 cm ー (10−1) × √2 cm
とすればいいわけじゃ
このまま答えとせずに、これは同類項があるから計算すると、
30√2 ー 9√2 = (30 – 9)√2 = 21√2
と計算できるわけじゃな

なるほどです!
文章題でも、式にしてしまえば、
計算問題としては、簡単ですね〜

そうなんじゃよ
文章題は、あくまでも、日本語を式に変えるところがむずかしいわけじゃな
今回の問題を見てもわかる通り、
日本語を数式に変えるには、いろいろと頭を使うわけじゃ
そのポイントをもう一回まとめておくかのぉ
①、まず1番小さい状態を考えてみて、式で表す
②、だんだん大きくしながら、1つひとつ、式で表してみる
③、それぞれの状態の式を見比べながら、変化する部分と変化しない部分を見分け
る
④、N個目の状態を考えてみる。
4−1、変化しない部分はそのまま数式に使う
4−2、変化する部分は、①や②の結果を見ながら、どのような規則で変化しているかを考えて、数式に表す
⑤、求めたい状態を計算する
という流れになるわけじゃな

難しいですねぇ〜

そうじゃな
やはりどんなことも最初はむずかしく感じるもんじゃ
このやり方も、意識しながら問題を解いて、練習することで身についてくるんじゃ
自分で手を動かしながら、やってみることがとても大事なんじゃな
規則性をつかめるかどうかは、近年の高校入試問題では頻出のタイプでもあるんじゃ
これができれば、ライバルにも差をつけることができるわけじゃな

わかりました!
ぜひ他の問題を解きながら、理解を深めたいです!
何かおすすめの問題などありますか?

あるよ〜
平方根ではないんじゃが、
規則性を考える問題と、その解説を記事にしているんじゃ
まずは解答を見ずに、上で説明した手順を参考にしながら、
自分で解いてみてほしいんじゃ
それでわからなければ、解答を見ながら、理解してもらえばオッケーじゃ
お〜い、ニャンコくん、問題を教えてあげて!


ありがとう!やってみるブー!

トンちゃんがんばって!
今回はこれくらいにしておくかのぉ
お〜い、ゼピエルくん、あとお願い!


あ、先生!告知をさせてください

おーそうじゃった

実はいろんなお悩みを聞いているんです

勉強しなきゃって思ってるのに、思ったようにできないクマ

わからない問題があると、やる気なくしちゃう

1人で勉強してると、行きずまっちゃうブーン

誰しもそんな経験があると思います。
実は、そんなあなたが
勉強が継続できる
成績アップ、志望校合格できる
勉強を楽しめるようになる
ためのペースメーカーをやっています。
あなたの勉強のお手伝いをしますってことです。
具体的にはザピエルくんに説明してもらうかのぉ
ザピエルくんお願い!

はい先生!
ペースメーカーというのは、
もしもあなたが、
- やる気が続かない
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- 勉強を教えてほしい
なら、私たちが、あなたのために、
一緒に勉強する(丸つけや解説する)ことをやりながら、
あなたの勉強をサポートするという仕組みです。
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ご興味のあるあなたは、詳しことはこちらにありますので、よかったらどうぞ↓
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不明な点があったら、お気軽にお問い合わせください

というわけで、ザピエルくん、あとはお願い!


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