
今回は、「ベクトル」で、「直線」を表現するには?
という内容です。
では先生、お願いします!

ザピエルくんありがとう
今回は、ベクトルの内容じゃ。
ベクトルで、直線を表すには?
について解説しようと思う。
その中でも、学生さんは理解しにくい部分かもしれん。

そうなんですよ!
ベクトルがわかりにくいのに、その上、直線だなんて・・・

たしかにそうじゃな
でもだいじょうぶじゃ
わかりやすく解説するから、1つひとつ理解すればよいんじゃ

わかりました!おねがいします!

今回の記事をよむと、
「ベクトルを使った直線の表し方」を理解することができる
わけですね!

そのとおりじゃ
ベクトルのたし算・ひき算・実数倍・分解なども
そのつど復習していく予定じゃ。
ベクトルが苦手なあなたも、シッカリ理解できるはずじゃ。
では、はじめるかのぉ
【数学】「ベクトル」を使って、同一直線上の「直線」を表現するには、どうすればいいの?【高校数学 ベクトル】

まずは、「直線の表し方」について、
サクッと復習しておこうかのぉ
直線の表し方①:座標平面(ざひょうへいめん)をつかう

たとえば、
A(1, 2), B(-3, 5) を通る直線を求めてください~
なんていう問題をやったことがあるじゃろ?

はい!中学校のときや、高校数学では、図形と方程式のところでやりました!

そうじゃな。
いまは、この問題の解き方を学ぶのではなく、
2点 A(1, 2), B(-3, 5) について
確認しておきたいことがあるんじゃ。

え?なんですか?

それはじゃな。
たとえば、A(1, 2) という点があるためには、
なにが必要か?
ってことなんじゃ

え~、なんかむずかしい質問ですね~

Aという点の場所を定義するためには、
「座標平面(ざひょうへいめん)」
を用意したはずじゃ。

座標平面ってなんでしたっけ?

「座標平面」というのは、方眼紙みたいなもんじゃ。
たてとよこに、目盛りがある平面のことじゃな。

あ!直線や関数のグラフを書くときなんかに、
x軸、y軸って書いてたやつですか?

そうそう、それじゃそれじゃ。

でも、それがなんの関係があるんですか?

ここで言いたいことはのぉ
A(1, 2), B(-3, 5) を通る直線を求めるためには、
点を示すための、目盛りがあったから求めれたということじゃ。
そしてその目盛りは、たて・よこ、方眼紙みたいに
直角になっていた、というわけじゃ

なるほど!
でも、それがベクトルと、どう関係あるんですか?

ベクトルで直線を求める場合には、
”直角に交わった目盛りを使う” という先入観が邪魔なんじゃよ
ベクトルで直線を求めるには、
ベクトルの流儀で、考える必要があるんじゃ。

あ~なるほど!ベクトルの流儀に慣れてないかもしれないです。
だから、ベクトルが苦手なのかなぁ~

先入観というのは、自分ではなかなか気づきにくいんじゃ
だからこそ、まずは先入観があるかもしれない、と思えることが大事なんじゃ

なんかむずかしいですね~

要するに、
ベクトルのときは、
ベクトルの考え方に、頭を切りかえる必要がある
ということなんじゃ。
これを意識できるかどうかで、だいぶ変わってくるはずじゃ。

はい!わかりました!
では、ベクトルでの直線の表現ってどうするんですか?
直線の表し方②:ベクトルを使う

上で言ったように、
ベクトルでは、ベクトルの考え方をしみ込ませてほしいんじゃ

はい!
具体的にはどういうことですか?

ベクトルで、直線を表すことを考えてみようかのぉ

これまでは、直線を表すためには、x軸、y軸の目盛りを使っていたんじゃな。
ベクトルでは、x軸やy軸のかわりに、
軸の役割をする、基準となるベクトルを使うんじゃ。
私はそれらを、基本ベクトルと(勝手に)呼んでいるんじゃが、
基本ベクトルを使って、目的の直線を表現するわけじゃ。
基本ベクトルはベクトルなので、ななめになっていることがほとんどじゃ。
つまり、見た目は、座標平面の目盛りとはぜんぜん違ってくるわけじゃ。

みためが違うと、イメージがわきにくいですよね。
ベクトルと座標平面では、点や直線の表現方法がちがうってことですか?

そのとおりじゃ
座標平面では、x軸・y軸
ベクトルでは、基本ベクトル
を使って、様々な状況を数式で表現していくんじゃ。
このことを意識せずに学んでしまうと、
頭の中がごちゃごちゃになってしまうんじゃ。

分かりました!気をつけます!

ではもう少し具体的に解説していくとするかのぉ
ベクトルで直線を表す場合には、2つの場合があるんじゃ
①、考えている直線が、基本ベクトルと、同一直線上のとき
②、考えている直線が、基本ベクトルと、同一直線上にないとき
本記事では、①の場合を解説するわけじゃな
考えている直線が、基本ベクトルと、同一直線上のとき

では、下の図をみてほしい

考えている直線上に、基本ベクトルがある場合(数学おじさん@oj3math)

直線1では、これから表現したい直線を書いておる。

しかしこのままでは、ベクトルで表現できないから、
基準となるベクトルを定義する必要があるんじゃ。
原点Oと任意の点Aをとって(直線2の図)、
Oを始点、Aを終点とするベクトルを定義したんじゃ(直線3の図)。
このベクトルOAを、基本ベクトルとするわけじゃな。

じゃあ、これから、OAベクトルを使って、直線を表していくわけですね!

そのとおりじゃ
ではそのために、まず、
OAベクトルを使って、他のベクトルを表すやり方を理解しておくのじゃ

この図には、あたらしい点、X1が加わっておる。
そして、点Oから点X1へのベクトル「ベクトルOX1」を、
基本ベクトルを使って表現することを考えてみるんじゃ。

えっと~、点X1は、ベクトルOAと同じ直線上にありますよね。
ってことは、OAベクトルを何倍かすれば、OX1ベクトルになる?

そのとおりじゃ
ベクトルは、何倍かすると、大きさが何倍になる性質があったな。
この場合は、OAベクトルを2倍すると、OX1ベクトルなるとしよう。

すると、点X1は、基本ベクトルを使って、
(OX1ベクトル)= 2×(OAベクトル)
でいいんですか?

そのとおりじゃ
これで、点X1を(基準)ベクトルを使って表現した、というわけじゃ。
では、次の場合はどうじゃ?

こんどは、OX2ベクトルをOAベクトルで表現するんですね!
えっと~、O, A, X2は、同じ直線上にありますね。
また、OX2ベクトルは、OAベクトルの3倍くらい?
とすると、点X2は、基本ベクトルを使って、
(OX2ベクトル)= 3×(OAベクトル)
と書けますネ。

大正解じゃ!
では、もう1つだけ考えてもらおうかのぉ

あ、OX3ベクトルは、OAベクトルと「逆向き」ですね!

そうじゃな。
ベクトルが逆向きの時は、マイナスをつければオッケーじゃ
これは重要じゃ。

ということは、
OX3ベクトルは、基本ベクトルと同じ長さで、向きが反対なので、
(OX3ベクトル)= -(OAベクトル)
でいいんですか?

そのとおりじゃ。これで、
(基本ベクトルと)同一直線上にある点の表し方
がわかったかのぉ

同じ直線上なので、基本ベクトルの何倍かを考えればいいんですね!

そのとおりじゃ
もし向きが反対だったら、マイナスをつけるわけじゃな

はい!わかりました!

では、ちょっと話をかえるかのぉ。
いままで、点X1、X2、X3の3つを考えてきたわけじゃが、
もっとたくさん点があったらどうなるかのぉ。
それを図にすると、こんな感じじゃ。

点をあらわす黒丸(●)がたくさんありますね!
その黒丸をあらわすベクトルもたくさん!
ってことは、基本ベクトルの何倍か、というベクトルがたくさんあるわけですね!

そのとおりじゃ
そしてここがポイントなんじゃが、
点がたくさん集まると、直線になるわけじゃが
これをベクトルの表現でいいかえると、
基本ベクトルを何倍かしたベクトルをたくさん集めると、直線になる
となるわけじゃ。

なるほどです!
じゃあ、このことを式で書くとどうなるんですか?

式で書くと、
(OXベクトル)= k × (OAベクトル)
のように書けるんじゃ。
OAベクトルは、基本ベクトルじゃな。
kは、1とか2とか-1とか、さまざまな実数のなにかじゃ。
kが変化することで、(OXベクトル)が変化する、つまり点Xが動くわけじゃ。
kがさまざまな実数をとる、ということは、
OXベクトルが示す点Xは、さまざまな点をとり、
それらを集めると「直線」になる、というわけじゃ。

むずかしいですね~
でも、ベクトルによる直線の表し方の雰囲気はわかりました!

そうじゃな
慣れないうちはピンとこないかもしれんが、
ベクトルで直線を表現する方法ということで、
頭になじませるのが大事じゃ。

はい、わかりました!

というわけで、今回の内容は以上じゃ。
今回は、ベクトルで直線を表現するのパート①といったところじゃな。
表したい直線が、基本ベクトルと同一直線上にある場合の解説をしたわけじゃ。
次回は、同一直線上にない場合を解説する予定じゃ

楽しみです!

お~い、ザピエルくん、あとお願い!



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というわけで、ザピエルくん、あとはお願い!


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