
今回は、「ベクトル」で、「直線」を表現するには?
という内容です。
では先生、お願いします!

ザピエルくんありがとう
今回は、
ベクトルで、直線を表すには?
について解説しようと思う。
前回は、表したい直線上に、基本ベクトルがある場合の解説をしたんじゃ

先生、おはようございます~
前回の解説のことですね!

シャンシャンくん、おはよう
今回の内容は、前回の内容が基礎になってるんじゃ。
もし読んでないあなたは、目を通しておいてもらうと、
今回の内容の理解がスムーズじゃ。
お~い、にゃんこくん、教えてくれる!?

にゃんこくん、ありがとう
前回と今回の違いをサクッというと、
今回のは、
表現したい直線が、基本ベクトルと同一直線上にない場合
を解説するんじゃ。

それを理解するためには、前回の、
基本ベクトルが、同一直線上にある場合
が必要なんじゃ。

なるほどです!前回のも見てみますネ!

今回の記事をよむと、
「ベクトルを使った直線の表し方」を理解することができる
わけですね!

そのとおりじゃ
ベクトルが苦手なあなたも、1つひとつ解説するから、
シッカリ理解できるはずじゃ。
では、はじめるかのぉ!
【数学】「ベクトル」を使って、「直線」を表現するには、どうすればいいの?【高校数学 ベクトル】

まずは、前回の復習をかねて、
表現したい直線と基本ベクトルが、「同一直線上にある」場合を
やってみるかのぉ
表現したい直線と基本ベクトルが、「同一直線上にある」場合

ベクトルによる直線の表現(数学おじさん@oj3math)

表現したい直線上に、基本ベクトルのOAベクトルがある場合じゃ。
このとき、直線上の点Xは、基本ベクトルを使って、
(OXベクトル)= k × (OAベクトル)
のように書けるんじゃ。
kは、さまざまな実数で、kが変化することで、
OXベクトルが示す点Xは、さまざまな点をとる。
それらを集めると「直線」になる、というわけじゃな。

基本ベクトルの「実数倍」で、直線が表せるってことですね!

そのとおりじゃ
ではこれをふまえて、
直線が、基本ベクトルと「同一直線上にない」場合を考えてみようかのぉ
表現したい直線と基本ベクトルが、「同一直線上にない」場合
あ


ベクトルと直線 非同一直線上(数学おじさん@oj3math)

今回考えておるのは、
表現したい直線と、基本ベクトルOAは同一直線上にない場合じゃ。
なので、(1)のように、
直線について、点Aは通るが、点Oは通らないものとして考えることにする。

求めたい直線は、直線上の点Xのあつまりじゃ。
なので(2)のように、点Xをあらわすベクトルを、基本ベクトルであらわそう!
と考えるわけじゃ。

なるほどです!
線は点のあつまり、
点をベクトルとして、基本ベクトルを使って表現する
ということですね!
でも、この先、どうすればいいんですか?

そうじゃな。
じつはいまあるOAベクトルだけでは、
OXベクトルを表現することはできないんじゃ。
というわけで、ここで新しいアイデアを解説しよう

いま、点O, 点A, 点Xの3つの点は、同一直線上にはないんじゃ。
しかし、同一「平面上」にはある。
つまり、2次元の世界を考えておる。

2次元っていうのが関係あるんですか?

あるんじゃよ。
2次元にあるベクトルは、どんなベクトルも、
2種類の基本ベクトルで、ただ1通りに、表すことができるんじゃ。

平面(2次元)にあるベクトルは、
2つの基本ベクトルを用意すれば、
どんなベクトルも、1通りに表せるってことですか?

そのとおりじゃ
ただし2つの条件があるんじゃ。
①、2つの基本ベクトルは、どちらもゼロベクトルじゃない
②、2つの基本ベクトルは、たがいに平行でない
この2つを満たすような基本ベクトルなら、上のことが成り立つんじゃ

ベクトルと直線 (数学おじさん@oj3math)

上の図(2)では、基本ベクトルはOAの1つだけなので、
2次元の点Xを表現するには、
もう1つ基本ベクトルが必要だと考えられるわけじゃ。

そこで2つめの基本ベクトル、OBベクトルを付け加えたんじゃ。
これで、点O, A ,B平面にある任意のベクトルを表現することができるわけじゃ。

2つの基本ベクトル(OAベクトルとOBベクトル)を使えば、
OXベクトルを表現することができるってことですね!
でも、どうやって表現するのですか?

ここで、前回の内容が役に立つんじゃ

ベクトルを直線(数学おじさん@oj3math)

ここで新しいベクトル AXベクトル(赤)を考えるんじゃ。
すると、知りたいOXベクトルは、
(OXベクトル)=(OAベクトル)+(AXベクトル)
と書けるわけじゃ。
OXベクトルを
基本ベクトル(OAベクトル、OBベクトル)を使って書くのが目的なので、
あとは、AXベクトルを、基本ベクトルで書ければいいわけじゃ。

ではどうするかじゃな。
A、X、Bは同一線上の3点じゃ。
だから、
(AXベクトル)= k ×(ABベクトル)
と書くことができる。
よくわからないなぁ~
という方は、こちらの記事を読むとわかるようになるはずじゃ


ABベクトルは、「ベクトルの分解」を使って、
このように書き換えることができる
(ABベクトル)=(OBベクトル)-(OAベクトル)
じゃあ、これらを使って、OXベクトルを基本ベクトルで書いてみてごらん

最初のOXベクトルを、書きかえていけばいいんですね!
(OXベクトル)
=(OAベクトル)+(AXベクトル)
=(OAベクトル)+ k(ABベクトル)
=(OAベクトル)+ k{(OBベクトル)-(OAベクトル)}
=(OAベクトル)+ k(OBベクトル)- k(OAベクトル)
=(1-k)(OAベクトル)+k(OBベクトル)
となりました!

これでOXベクトルを、
基本ベクトル(OAベクトルとOBベクトル)で書きたのぉ。

はい!うれしいです!

よくできたのぉ
さて最後に、1つ重要なことを、解説しておこうかのぉ

なんですか?

ベクトルと直線 (数学おじさん@oj3math)

(3)のように、3点が一直線上にあるときには、
2つのベクトルで、もう1つのベクトルを表現することができるんじゃ
今回、Xを、AとBで表現するとすると、(上でやったように)
(OXベクトル)=(1-k)(OAベクトル)+k(OBベクトル)
と書くことができる。
ここで、OAベクトルと、OBベクトルの係数をみてほしいんじゃ
1-k と k
になっておるじゃろ。

はい、でもこれがどうしたんですか?

これらを足してみてごらん
(1-k)+ k
= 1
1になっているじゃろ
OAベクトルとOBベクトルの係数の和は1ってことなんじゃ。

え?じゃあ逆に、たとえば、3点A, B, Cが一直線上にあって
OC = x OA + yOB
と書けたとしたら、
x+y=1
になるってことですか?

そのとおりじゃ
この性質は、ベクトルと図形の融合問題でよく出題されるんじゃ。

このような関係が、図形の中にあったとしたら、
(OXベクトル)=(1-k)(OAベクトル)+k(OBベクトル)
または、
(OXベクトル)= k1(OAベクトル)+k2(OBベクトル)
(ただし、k1 + k2 = 1)
という関係式を用いることができるわけじゃ。

図形とベクトルの問題で役に立つんですネ!

そのとおりじゃ
というわけで、今回の内容は以上じゃ。

ありがとうございました!

お~い、ザピエルくん、あとはお願い!


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